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きのくに
音楽

2022/11/01

きのくに音楽祭、第三回はつづく

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 「きのくに音楽祭ってなに?」和歌山市民にはまだ知られていません。3年前、県立図書館メディア・アート・ホールのクラシック演奏会から自然発生的に始めた音楽の祭りです。「きのくに音楽祭」と名付け、和歌山をクラシックが流れる街に変えていくという、とんでもなく高い目標を立てました。

 今のクラシック愛好家のための音楽会では街は変わらない、将来を担う子供達がその素晴らしさを体感することがより大切と考えました。幼い頃の感動体験が将来を左右することを知っていたからです。

 インターネットが進歩し、タブレットで小学校教育が行われています。しかし、情報を得ても、心を動かされる機会は? 第2回音楽祭から小学校への出前演奏会を始め、今年は計9校を訪問しました。市教委や校長会と連携し市内全小学校の全てのご家庭にプログラムをお届けしたので少し認知度が高まりました。

 次は劇場で。幸運にも和歌山城ホールが昨年完成しました。400席の小ホールはクラシックアンサンブルには最適で、今年はラトヴィア放送合唱団が合唱の概念を変える演奏を聴かせてくれるなど計5公演を行いました。チケット代を抑えるためには自治体の支援を得るのも一法ですが、僕たちは民間の手で始めると決めました。本当に幸せなことに地元企業篤志家15社が支援を寄せてくれました。条件は、10年間続けること。和歌山への素晴らしい贈り物です。

 今年から音楽祭は、通年コンサートを加えて三本柱としました。9月の皮切り公演では神尾真由子×田村響デユオが満員札止めに。更に控える公演はあと2本。11月は堀米ゆず子ヴァイオリンと鬼才アファナシエフのピアノ演奏会、そして来年2月にはウイーンのフルート名人シュッツとハープ吉野直子のデュオといずれも超一流のアンサンブルです。大阪や西宮に行かなくとも和歌山で超一流の音楽を。これからは皆さんにも「きのくに音楽会」の活動を担っていただく番です。是非ご家族で城ホールにお越しください。お待ちしています。

♦♦♦
次回コンサートは11月25日(金)午後7時~。
和歌山城ホール 小ホールにて。

きのくに国際コンサート・シリーズ第2弾
「堀米ゆず子×ヴァレリー・アファナシエフ」



2022年10月27日付 わかやま新報「とらふすクラシック」より

この記事を書いた人
きのくに音楽祭発起人 岡畑 精記 ■和歌山市野崎に建つ100席の音楽ホールとして親しまれた元緑風舎舎主。良質な室内楽のサロンコンサート主催に続き、きのくに音楽祭発起人として和歌山のクラシック文化醸成に人生を賭ける。

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